9月号 『イノレバカ閉幕!』

【イノレバカ閉幕!】

 

秋らしさを感じることもなく9月も終わりを迎えようとしています。
四季の国にっぽん。どこにいった?!
朝夕は大分涼しくなりましたが、日中はまだまだ暑いですね。
食欲もスポーツも読書も…夏と変わらん(汗)
みなさんお元気にお過ごしですか?

9月!

 

第八回公演「イノレバカ」

9月10日の千穐楽を無事に終え、全14回公演恙無く終了しました。
みなさま本当にありがとうございました。
いやー、終わりましたね。
年に一度のゴツプロ!本公演。
祭りのあとの寂しさでございます。
毎年、ここに向けて我々動いております。
いろいろな準備から稽古を経て、いざ本番。
まだまだコロナもありますし、インフルエンザもありますし、公演中は台風もきたりで一切気が抜けない公演でした。
キャスト、スタッフ一丸となり挑んだ今作。
皆さんの目にはどううつりましたでしょうか?

 

旗揚げから6作品はそれまでの座付き作家であった竹田新さんの作品をやってきて、新生ゴツプロ!となった去年は世界的に有名な戯曲【12人の怒れる男】に挑戦。
そして、今年!
これまたゴツプロ!としては初めてとなる外部の方に脚本を書いていただき、演出をしてもらうという新たな挑戦。
過去最多の15人キャストによるお寺エンターテイメント。
楽しんで頂けましたでしょうか?!

 

ご来場くださった皆様本当にありがとうございました。
そして、劇場にはお越し頂けなくとも、配信でご覧頂いた皆様、そしてたくさんの応援、声援を送ってくださった皆様、本当に本当にありがとうございました。
この場をお借りして心より御礼申し上げます。
はじまってしまえば終わるのはあっという間。
わかっちゃいるけど、やっぱり早い。
でも一回一回を大切に生き、お客様と大事な時間を共有できたことはこの上ない喜びでした。
ゴツプロ!を外から見ている方の書くゴツプロ!メンバーの配役もまた面白かった。
「この役はこれまであんまりなかったよね。」
「普通だったらこの役は誰がやっていたよね。」
なんて会話をすること自体が新鮮(笑)
そして、アップ中、気づくといつもゴツプロ!メンバー!!

ぼくら、板の上が大好きなんです。
というか、憧れだった本多劇場の板の上。もったいなくて、少しでも長くいたい(笑)
これが本音ですかね。
スタッフさんからもよく「ゴツプロ!って仲良いよね?」って言わることがあるのですが、確かにこうしてみるとそうなのかもって思ったりします。
ここまでこのメンバーで苦楽を共にし、やってきましたからね。
うーん、感慨深い。

 

スタッフさんというと、今回も最高にイカしてるプロフェッショナルな方々に支えられた公演でした。
素敵な舞台美術!今回はプロジェクションマッピングもあったので、そのあたりも踏まえて柱の太さなど計算されて作られています。

また、場面があちこちに変わるため、照明泣かせの今作。

それを見事に具現化した照明チーム。

※スワイプでアルバム内を移動できます。

それを見事に具現化した照明チーム。

環境音から、最後のお経に至るまですべてに繊細な仕事をしてくれた音響チーム。
すべてをまとめあげて、統括してくれた舞台監督チームと演出部。
そして、いつも見事な受付と場内誘導、さらには裏周りまで…演者がなんのストレスもなく回してくれる制作チーム。
そして、そして、素敵な脚本と、クールにみせながら心はめちゃくちゃ熱く、作品をよくすることしか考えていない!信頼できる、作家であり演出家の田村孝裕氏。
さらに、素敵な客演さんたちによる完璧なるキャスティング!
このチームでなければこの最高の【イノレバカ】は出来上がっていません。

 

そして、この作品全体をプロデュースした主宰・塚原大助の見事な手腕だったと思います。
たくさんの事前準備から、稽古、劇場入り…多くの人と関わり、助けられ、後押しされて舞台は成り立ちます。
毎度のことながら、今回もたくさんの方に支えられた公演でした。

元気100倍!『イノレバカ弁当』をはじめたくさんの差し入れも本当に嬉しかった。
心より感謝しております。

 

さらには毎回交流を持たせてもらっている南アルプスの中学生演劇部との交流会も実施しました。
目をキラキラさせながらぼくらの話を聞いてくれ、疑問を持ったら質問してくれて…

僕らも本当に嬉しかった。
舞台上に上がったり、裏動線をみたり、楽屋に入ったり…

普段できない体験ができてとても楽しそうでした。
さらには職業体験として、チケットのもぎりから受付や誘導のお手伝いもしてもらいました。

 

上の世代からもらったものを若い世代に繋いでゆく!
これは僕らゴツプロ!としての一つの指針です。
彼らがこの時間を少しでも今後の生き方のプラスにしてくれたら本当に嬉しい。

 

後日、彼らから愛のこもった感想文が届き、今度はおじさんたちが目をキラキラさせながら読ませもらいました。
若い世代からもらうこともまたしかり、本当に良い交流会となりました。

 

いやー今年も本公演は忘れられない時間となりました。

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私事でいうと、47歳の誕生日を本番中に迎えるという奇跡体験。
しかもアフタートークもある日。
しかも、44北川氏がサプライズをバラすというまさかのサプライズ(笑)

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それでも本当に素敵な一日となりました。
たくさんのお祝いメッセージもありがとうございました。

 

母を若い頃に亡くした自分としては、田中真弓さんと親子をやらせて頂き、色々な感情が湧いてきました。
久しぶりにお袋と話すってどんな感じかな?
もし、今話せたら…あのとき話していたら…
いつまで経っても残る後悔と無念。
それが、今回の作品のラスト、「もっとお袋と話しておけばよかったです。」
このセリフに集約していたと思います。
アフタートークでも、その前に個人的にも真弓さんから、
「劇中も冷たい息子だけど、楽屋や袖でも冷たい!」って言われドキッとしました。
自分では一切そんなつもりはなかったのですが、多分、男の子の照れがあったのだと思います。
そんな自分をあたたかく大きな愛で包んでくださった、お袋役の真弓さんには心より感謝いたします。

これで別れてしまうのが名残惜しい、本当に素敵な座組が出来上がりました。
みなさま、お疲れ様でした!
これにて【イノレバカ】完。

そして、僕らはまだまだ先に進みます。
まずは…

来年、年明け早々に『青春の会』やります。
【熱海殺人事件】佐藤正和、塚原大助出演。
そして、12人〜にも出演してくださった山本亨さんが、なんと初の木村伝兵衛を演じます。
これはもうワクワクが止まらない。
さらには大阪、福岡と巡業。
関西地区、九州地区の皆様もぜひお見逃しなく!!
今からチェックしておいてくださいね。

さらにさらに…
先日はこんなものまで!!

またしても『青春の会』
来年公演予定作品のオーディション。
攻めてます!
素晴らしい!
オーディションを少し見学させてもらいましたが、いい緊張感の中、また素敵な出会いが生まれそうです。

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縁を繋いで繋いでどこまでも。
演劇の裾野を広げて、演劇自体がもっと広く大きくなれば嬉しいな。

 

いつのときも前を見据えてなかったら…
計画性を持って動いてなかったら…
本公演に全力をかけて動いてなかったら…
全てのことに真摯に向き合ってこなかったら…
そして、見に来てくださるあなたがいなかったら…

 

今年もこうして本公演が無事に閉幕できなかったかも知れない?!

 

皆々様に感謝して、その心をいかなる時も忘れずに、謙虚に一生懸命、これからも進んで参ります。
そして、来年の本公演もご期待ください。
また来年、本多劇場でお会いしましょう。

感謝。

 

 

 

つづく…

泉 知束Tomochica Izumi

1994年より、日活芸術学院俳優科で演技を学ぶ。
1996年、劇団「麦」公演で役者デビュー。
2000年、演劇ユニット「Team Chica」を旗揚げし、主宰・作・演出・主演を務めている。
また、2005年樽沢監督作品「月桂哀歌」で映画脚本を手掛け、俳優業だけに留まらず、
マルチな才能を発揮している。
月刊ゴツプロ!の執筆を行なっている。

泉 知束Tomochica Izumi

1994年より、日活芸術学院俳優科で演技を学ぶ。
1996年、劇団「麦」公演で役者デビュー。
2000年、演劇ユニット「Team Chica」を旗揚げし、主宰・作・演出・主演を務めている。
また、2005年樽沢監督作品「月桂哀歌」で映画脚本を手掛け、俳優業だけに留まらず、マルチな才能を発揮している。
月刊ゴツプロ!の執筆を行なっている。