4月号 『海を越えて…ふたり。』

【海を越えて…ふたり。】

 

みなさんこんにちは。
一ヶ月はあっという間!が恒例の月末風物詩「月刊ゴツプロ!」です。
いつもご愛読ありがとうございます。
お元気にお過ごしですか?
櫻が咲き誇ったと思ったら花見をする余裕もなく散ってしまい(泣)
春を感じたのは花粉くらい?!
いやいや、自分はまだ花粉症ではない!断じてないはず。そう信じたい(願)
そんな我家には今年も一番スイカが送られてきました。

スイカがこの時期に?!ってよく言われるけど、地元熊本のスイカは収穫が早い。
もちろん夏がメインだけど、この時期に一番スイカが出回るのです。
いつも送ってくれる親父に感謝。
余談だが今年のスイカは甘かった。夏も楽しみです。
そんな我家ならではの春を感じた4月。
いよいよ、台湾から海を越えて…あの二人がやってきた!!
Akira Huang(通称アキラ)と張寗 Chang Ning(通称ニンちゃん)。
羽田空港まで迎えに行ってきました。
いつもは台湾で大勢に迎えられているわたし達。
なんだか新鮮。
ちょっとソワソワしました(笑)
僕らが初めて台湾に渡ったとき、空港でポスターやチラシを持ってみんなが待っていてくれたときは本当に嬉しかった。

もう7年前の話。
そんなことを思い出しながらの時間。
7年が経ち、台湾からやってくる二人の俳優を待っている!とっても感慨深い。
まさかこんな日が来るとはね。
僕らもチラシを掲げてのお出迎え。

そして到着の二人。
きっとたくさんの覚悟を持っての来日。
この期間、台湾でのいくつものお仕事を断って、この舞台に懸けてくれた。
とても嬉しいことだし、僕らとしても背筋が伸びる想いです。
初日はみんなで食事をともにし、本多劇場の前で記念撮影。

少し肌寒かったこの日。台湾との気温差は半端なかったことでしょう。
でも初日からその気温差を埋める熱い時間でした。
ここからはじまった日本での生活。
事務所にいくと、いつも日本語の勉強をしている二人に胸が熱くなりました。

そんな二人に稽古場でインタビューしました。

まずはニンちゃんから!
◯日本に来てホームシックとかないですか?
「少しあります。
お昼はみんなと一緒にいて芝居とか色々やっているのであまり感じないけど、夜になると急に日本語のセリフ大丈夫かなって不安に襲われます。そんなときはちょっと寂しい気持ちになります。」
◯台湾と日本の文化とか、生活習慣とかの違いは感じますか?
「稽古終わった後のこの時間(みんなが残ってディスカッションなどしている。)台湾では終わったらすぐ帰ります(笑)」
◯日本はこういう時間がすごく重要視されているんです。ご飯も飲みも含めてそこで生まれるものが多いんだよね。
「なるほど。」
◯台湾の舞台と日本の舞台の違いはどんなところですか?
「一番は台湾の稽古場には水しか持ち込めない(笑)」
◯そうなの?
「だから日本でみんながいろんな飲みものを飲んだり、休憩中に食べ物食べているのが新鮮でした。」
◯演劇の質の違いはある?
「
日本でまだ2週間くらいだけど、本当に皆さんが自分のことのように助けてくれること。
親切にいろんなことを助けてくれることがすごく新鮮で本当にありがたくて。
どちらかというと台湾だと作品や自分の役は基本的に自分のみ。
でも日本ではみんなでひとつのものを作り上げている感じがする。」
◯最後に意気込みを教えてください。
「わたし達台湾人は、台本をまず翻訳してもらって、ひらがなに変換してもらい、それを音声にとってもらって、やっと覚えるっていう作業になります。
時間をすごく使うので。今時間がちょっとずつ減ってる中でどうしようどうしようって気持ちもあります。でも、それ以上に皆さんにご迷惑をかけないように、足並み揃えられるように、頑張りたいと思っています。よろしくお願いします。」

続いてはアキラ!!
◯アキラは台湾でも舞台の経験がないんだよね?日本で初舞台ってどうですか?
「
むちゃくちゃ緊張しますけど、その緊張も楽しみに変えたいと思います」
◯舞台は台湾ではよく見てましたか?
「見ていました。
めっちゃ好きです。舞台俳優は本当に尊敬しています。
映像はやり直しができるけど、舞台はそれができない。はじまったら終わりまでノンストップなのですごいと思います。
あとはこうしてご一緒するとやはり舞台の役者さんのパワーっていうものは、すごいなと思います。僕は去年末に台湾で「たかが十年の祭り」を観劇して、その時にもすごいエネルギーを感じて、舞台をやるならこういうものに出演したいと心から思いました。」
◯台湾の舞台と、我々がやっている舞台ってどこが違う?
「全然違う。まず台湾の舞台は基本的にみんなマイクをつけるので、どうしても機械からの音です。でもみなさんの舞台は生身の人間が機械を通さず、一生懸命に発信している。その違いはすごく感じます。」
◯最後に意気込みをお願いします。
「本読みを聞いてそのスピードに圧倒されました。すごいテンポ感。自分の日本語が大丈夫かなとか、みなさんのリズムを崩すんじゃないかという不安もあります。
でも、できる限りのことをやって、しっかりと作り上げていきたいと思っています。みなさん見に来てください。
台湾公演も友達たちがすごく楽しみにしてくれているので、台湾公演もすごく楽しみです。」

ふたりともインタビュー、ありがとうございました。
兎にも角にもふたりともすごいことをやっているのです。
逆の立場になったことを考えると恐ろし過ぎる。
台湾に単身渡って、台湾語で芝居をする。考えただけでもブルっとします(汗)
そんなことをふたりは泣き言ひとつ言わず前向きに、いつも笑顔で楽しそうにしている。
すごいことだと思います。

知束鍋もみんなで食べました。
同じ釜の飯を食う。とっても大事なこと。
映像作品で外国の方と共演することはあっても、舞台作品ではもちろん初めてだし、なかなかない経験だと思います。
この長い期間を共に過ごし、ひとつの頂上をめざして一緒に登る。
今僕らが紡いでいるこの絆はきっと一生の宝になると思う。

【海を越えて…ふたり。】

 

みなさんこんにちは。
一ヶ月はあっという間!が恒例の月末風物詩「月刊ゴツプロ!」です。
いつもご愛読ありがとうございます。
お元気にお過ごしですか?
櫻が咲き誇ったと思ったら花見をする余裕もなく散ってしまい(泣)
春を感じたのは花粉くらい?!
いやいや、自分はまだ花粉症ではない!断じてないはず。そう信じたい(願)
そんな我家には今年も一番スイカが送られてきました。

スイカがこの時期に?!ってよく言われるけど、地元熊本のスイカは収穫が早い。
もちろん夏がメインだけど、この時期に一番スイカが出回るのです。
いつも送ってくれる親父に感謝。
余談だが今年のスイカは甘かった。夏も楽しみです。
そんな我家ならではの春を感じた4月。
いよいよ、台湾から海を越えて…あの二人がやってきた!!
Akira Huang(通称アキラ)と張寗 Chang Ning(通称ニンちゃん)。
羽田空港まで迎えに行ってきました。
いつもは台湾で大勢に迎えられているわたし達。
なんだか新鮮。
ちょっとソワソワしました(笑)
僕らが初めて台湾に渡ったとき、空港でポスターやチラシを持ってみんなが待っていてくれたときは本当に嬉しかった。

もう7年前の話。
そんなことを思い出しながらの時間。
7年が経ち、台湾からやってくる二人の俳優を待っている!とっても感慨深い。
まさかこんな日が来るとはね。
僕らもチラシを掲げてのお出迎え。

※スワイプでアルバム内を移動できます。

そして到着の二人。
きっとたくさんの覚悟を持っての来日。
この期間、台湾でのいくつものお仕事を断って、この舞台に懸けてくれた。
とても嬉しいことだし、僕らとしても背筋が伸びる想いです。
初日はみんなで食事をともにし、本多劇場の前で記念撮影。

少し肌寒かったこの日。台湾との気温差は半端なかったことでしょう。
でも初日からその気温差を埋める熱い時間でした。
ここからはじまった日本での生活。
事務所にいくと、いつも日本語の勉強をしている二人に胸が熱くなりました。

※スワイプでアルバム内を移動できます。

そんな二人に稽古場でインタビューしました。

まずはニンちゃんから!
◯日本に来てホームシックとかないですか?
「少しあります。
お昼はみんなと一緒にいて芝居とか色々やっているのであまり感じないけど、夜になると急に日本語のセリフ大丈夫かなって不安に襲われます。そんなときはちょっと寂しい気持ちになります。」
◯台湾と日本の文化とか、生活習慣とかの違いは感じますか?
「稽古終わった後のこの時間(みんなが残ってディスカッションなどしている。)台湾では終わったらすぐ帰ります(笑)」
◯日本はこういう時間がすごく重要視されているんです。ご飯も飲みも含めてそこで生まれるものが多いんだよね。
「なるほど。」
◯台湾の舞台と日本の舞台の違いはどんなところですか?
「一番は台湾の稽古場には水しか持ち込めない(笑)」
◯そうなの?
「だから日本でみんながいろんな飲みものを飲んだり、休憩中に食べ物食べているのが新鮮でした。」
◯演劇の質の違いはある?
「
日本でまだ2週間くらいだけど、本当に皆さんが自分のことのように助けてくれること。
親切にいろんなことを助けてくれることがすごく新鮮で本当にありがたくて。
どちらかというと台湾だと作品や自分の役は基本的に自分のみ。
でも日本ではみんなでひとつのものを作り上げている感じがする。」
◯最後に意気込みを教えてください。
「わたし達台湾人は、台本をまず翻訳してもらって、ひらがなに変換してもらい、それを音声にとってもらって、やっと覚えるっていう作業になります。
時間をすごく使うので。今時間がちょっとずつ減ってる中でどうしようどうしようって気持ちもあります。でも、それ以上に皆さんにご迷惑をかけないように、足並み揃えられるように、頑張りたいと思っています。よろしくお願いします。」

続いてはアキラ!!
◯アキラは台湾でも舞台の経験がないんだよね?日本で初舞台ってどうですか?
「
むちゃくちゃ緊張しますけど、その緊張も楽しみに変えたいと思います」
◯舞台は台湾ではよく見てましたか?
「見ていました。
めっちゃ好きです。舞台俳優は本当に尊敬しています。
映像はやり直しができるけど、舞台はそれができない。はじまったら終わりまでノンストップなのですごいと思います。
あとはこうしてご一緒するとやはり舞台の役者さんのパワーっていうものは、すごいなと思います。僕は去年末に台湾で「たかが十年の祭り」を観劇して、その時にもすごいエネルギーを感じて、舞台をやるならこういうものに出演したいと心から思いました。」
◯台湾の舞台と、我々がやっている舞台ってどこが違う?
「全然違う。まず台湾の舞台は基本的にみんなマイクをつけるので、どうしても機械からの音です。でもみなさんの舞台は生身の人間が機械を通さず、一生懸命に発信している。その違いはすごく感じます。」
◯最後に意気込みをお願いします。
「本読みを聞いてそのスピードに圧倒されました。すごいテンポ感。自分の日本語が大丈夫かなとか、みなさんのリズムを崩すんじゃないかという不安もあります。
でも、できる限りのことをやって、しっかりと作り上げていきたいと思っています。みなさん見に来てください。
台湾公演も友達たちがすごく楽しみにしてくれているので、台湾公演もすごく楽しみです。」

ふたりともインタビュー、ありがとうございました。
兎にも角にもふたりともすごいことをやっているのです。
逆の立場になったことを考えると恐ろし過ぎる。
台湾に単身渡って、台湾語で芝居をする。考えただけでもブルっとします(汗)
そんなことをふたりは泣き言ひとつ言わず前向きに、いつも笑顔で楽しそうにしている。
すごいことだと思います。

知束鍋もみんなで食べました。
同じ釜の飯を食う。とっても大事なこと。
映像作品で外国の方と共演することはあっても、舞台作品ではもちろん初めてだし、なかなかない経験だと思います。
この長い期間を共に過ごし、ひとつの頂上をめざして一緒に登る。
今僕らが紡いでいるこの絆はきっと一生の宝になると思う。

台湾公演を続けてこなかったら…
たかが10年の祭りを台湾でやってなかったら…
ふたりの想いがここになかったら…
みんなの想いがひとつになっていなかったら…

 

こんな素敵なふたりに出逢うことはなかったかも知れない?!

ゴツプロ!メンバーも負けないように頑張ります。
対談なんかもやったので、ご期待くださいませ。
ここで稽古場写真を少しだけ。

まだまだ走り出したばかり。
ここからの一ヶ月、死に物狂いで頑張ります。
みなさま、ぜひ劇場にお越しくださいませ。
心よりお待ちしております。

 

 

 

 

つづく…

台湾公演を続けてこなかったら…
たかが10年の祭りを台湾でやってなかったら…
ふたりの想いがここになかったら…
みんなの想いがひとつになっていなかったら…

 

こんな素敵なふたりに出逢うことはなかったかも知れない?!

ゴツプロ!メンバーも負けないように頑張ります。
対談なんかもやったので、ご期待くださいませ。
ここで稽古場写真を少しだけ。

※スワイプでアルバム内を移動できます。

まだまだ走り出したばかり。
ここからの一ヶ月、死に物狂いで頑張ります。
みなさま、ぜひ劇場にお越しくださいませ。
心よりお待ちしております。

 

 

 

 

つづく…

泉 知束Tomochica Izumi

1994年より、日活芸術学院俳優科で演技を学ぶ。
1996年、劇団「麦」公演で役者デビュー。
2000年、演劇ユニット「Team Chica」を旗揚げし、主宰・作・演出・主演を務めている。
また、2005年樽沢監督作品「月桂哀歌」で映画脚本を手掛け、俳優業だけに留まらず、
マルチな才能を発揮している。
月刊ゴツプロ!の執筆を行なっている。

泉 知束Tomochica Izumi

1994年より、日活芸術学院俳優科で演技を学ぶ。
1996年、劇団「麦」公演で役者デビュー。
2000年、演劇ユニット「Team Chica」を旗揚げし、主宰・作・演出・主演を務めている。
また、2005年樽沢監督作品「月桂哀歌」で映画脚本を手掛け、俳優業だけに留まらず、マルチな才能を発揮している。
月刊ゴツプロ!の執筆を行なっている。