
【流浪樹!台湾公演を終えて。】
みなさんこんにちは。
暑中お見舞申し上げます。
ワタクシただいま京都におりますが、なんと本日の気温は39度だそうで(汗)
暑いですね。お元気にお過ごしですか?
そして、一ヶ月早いですね。びっくりですね。
先月号は台湾で書いていました。もはや遠い昔のよう。
いやー、【流浪樹】がはじまった4月の終わりから三ヶ月、濃厚な時間だった。
先月号では宣伝できていなかったのですが、台湾行っている間に舞台出演が決まり、メンバーの浜谷さんとともに、帰国した翌日から稽古しまして、先日そちらの舞台も無事終わりました。

Nana Produce Vol.23【ラストシーンを探して】
ご来場頂きました皆様、本当にありがとうございました。

脚色する中でメインの役が増え、急遽のオファーがあり、台湾公演のスキマ時間でセリフを必死に覚え、稽古場ではそれまでに出来上がった空気感をなるだけ壊さないように必死に喰らいつき、どうにかこうにか公演までこぎ着けました。
【流浪樹】からの流れでの創作活動は、また全然違ったものだったけど、やっぱり舞台っていいなぁ、楽しいなって思える時間をもらいました。
今回演出の寺十吾さんは、ちょうどこの公演中発表になった2025年上半期 読売演劇大賞 演出家賞ベスト5に選出。
またすごいタイミングで寺十さんの演出を受けたのも有り難かった。
【流浪樹】で演出をやったばかりだったということもあるけど、演出の難しさや大胆さ、わがままさ、面白いものを作る拘りや、細部に宿る丁寧さなどなど…とてもとても勉強になったし、刺激になりました。
寺十さんが稽古中によく仰っていた「本番のような稽古を、稽古のような本番。」や、「セリフは作るものではなく探すもの。」とか、やっていると忘れがちなことを改めて気付かされ、普通のことをとことん普通に当たり前にやる難しさを痛感しました。
演劇っていろんなスタイルがあるし、それぞれの拘りもあって、好き嫌いがあり奥深い!だからこそ面白い。
お客様から頂いた大切な時間、今回も素敵な宝物となりました。
ありがとうございました!

そしてそして、あの感動からはや一ヶ月。
今日は台湾公演の後編を!!
前回はワークショップまでを書かせてもらいました。
二日間のがっつりワークショップを終え、日本から心強いスタッフ陣が到着。
早速の劇場仕込みがスタートです。
毎回そうだけど、言葉が通じない中でも伝わる職人魂。
手振り身振りで日本人スタッフと台湾人スタッフが見事に融合していく様は圧巻です。
そして台湾のみんなの心遣いが本当にすごい。
なるだけ日本と同じ機材を探してくれたり、セットにしても細部に至るまで再現して製作してくれています。
素材の違いで重さが違ったりはしますが、見た目は東京公演と変わりません。
これは本当にすごい。
そして年々そのクオリティは上がる一方で、毎回驚きます。

彼らの舞台に懸ける想いには毎回胸が熱くなります。
その想いに僕らも応えたい。
その相乗効果が今回も良い方向に作用した気がしています。
こんな大きなパネルも…

劇中に登場する『華珍食堂』をイメージした物販コーナー。

昭和を思い出させるレトロな看板。
もう、なにからなにまで嬉しいし、感動です。
ありがとう!!
こんな台湾の仲間たちの愛に包まれて芝居ができる喜びはこの上なし。
この劇場で新たに【流浪樹】が生まれます。

最後の演出卓。
いろんなことがあったけど、こうして演出できたことは自分にとってものすごい体験となりました。
台湾公演を客席でみることになるとは…
最強のスタッフ陣のおかげで場当たりもスムーズに終わり。
東京公演から少し時間が経っていたので心配もあったのだけど、俳優陣も見事に演じてくれました。
そして、記者会見。
今回はお芝居の一部もお見せしました。
色々と面白い質問も飛び交い…なかなか日本ではこういう体験も出来ないので貴重な体験。
いよいよ台湾公演の幕が開く。
今回の作品はこれまでの中で一番不安だった。
戦争のこと、文化のこと、日台のこと、そして台湾の俳優が実際に出演していること…多くの『はじめて』があり、挑戦的な作品でした。
果たしてこの作品が台湾の地で、台湾の人たちにどう受け取られるのか?!
これはやってみないとわからない。
そんな中迎えたゲネプロ。

こちらのゲネプロは宣伝も兼ねて、200名以上の方が来場します。
もはやゲネプロの域を超えています。
言わば初日(笑)
良い緊張感の中。
ゲネプロがはじまりました。
客席で自分もドキドキしながら見守ります。
前半、大きな笑い声が…日本ではなかった光景です。
中盤、お客様がぐっと前のめりに、そしてラストではハンカチで目頭が押さえるお客様たち。
かなりの手応えを感じていました。
そして、カーテンコール…

台湾のあの…熱い熱い、鳴り止まぬ拍手と指笛に大きな声援。
やったー!
台湾でも受け入れてもらえた!!!
嬉しかった。
終演後はいつもの写真タイム。
お客様たちが列をなし、我々に嬉しい言葉をかけてくれます。
これで自信をもってお届けできる。
ひとつの確信ができました。
そして迎えた本番初日。
たくさんのお客様にお越し頂き、最高の瞬間でした。
5公演、ほぼ毎回満席。
評判も上々で、千穐楽ではついにSOLD OUTに。
台湾のスタッフとともにハグして喜びました。
台湾のユエン(プロデューサー)含め、メンバーみんな、僕らをこうして出身大学である『国立台北芸術大学』に呼んで公演を打つことはかなりの覚悟と怖さもあったと思う。

そこに懸ける想いと努力を痛いほど感じました。
それはスポンサーさんの数だけみてもわかる。
きっとたくさん頭をさげ、時間を費やし、走り回ってくれたと想います。
みんなの想いがひとつになって、舞台上で昇華されて、お客様と共に時間と空間を共有する。
なんと尊いことか。
ひとつの喜びには、たくさんの苦労や苦しみの痕がある。
今回も最高で最幸な時間でした。
みんなみんな、ありがとう。心から。
ご来場頂きパワーをくれた皆様も本当にありがとうございました。
【流浪樹!台湾公演を終えて。】
みなさんこんにちは。
暑中お見舞申し上げます。
ワタクシただいま京都におりますが、なんと本日の気温は39度だそうで(汗)
暑いですね。お元気にお過ごしですか?
そして、一ヶ月早いですね。びっくりですね。
先月号は台湾で書いていました。もはや遠い昔のよう。
いやー、【流浪樹】がはじまった4月の終わりから三ヶ月、濃厚な時間だった。
先月号では宣伝できていなかったのですが、台湾行っている間に舞台出演が決まり、メンバーの浜谷さんとともに、帰国した翌日から稽古しまして、先日そちらの舞台も無事終わりました。

Nana Produce Vol.23【ラストシーンを探して】
ご来場頂きました皆様、本当にありがとうございました。

脚色する中でメインの役が増え、急遽のオファーがあり、台湾公演のスキマ時間でセリフを必死に覚え、稽古場ではそれまでに出来上がった空気感をなるだけ壊さないように必死に喰らいつき、どうにかこうにか公演までこぎ着けました。
【流浪樹】からの流れでの創作活動は、また全然違ったものだったけど、やっぱり舞台っていいなぁ、楽しいなって思える時間をもらいました。
今回演出の寺十吾さんは、ちょうどこの公演中発表になった2025年上半期 読売演劇大賞 演出家賞ベスト5に選出。
またすごいタイミングで寺十さんの演出を受けたのも有り難かった。
【流浪樹】で演出をやったばかりだったということもあるけど、演出の難しさや大胆さ、わがままさ、面白いものを作る拘りや、細部に宿る丁寧さなどなど…とてもとても勉強になったし、刺激になりました。
寺十さんが稽古中によく仰っていた「本番のような稽古を、稽古のような本番。」や、「セリフは作るものではなく探すもの。」とか、やっていると忘れがちなことを改めて気付かされ、普通のことをとことん普通に当たり前にやる難しさを痛感しました。
演劇っていろんなスタイルがあるし、それぞれの拘りもあって、好き嫌いがあり奥深い!だからこそ面白い。
お客様から頂いた大切な時間、今回も素敵な宝物となりました。
ありがとうございました!

そしてそして、あの感動からはや一ヶ月。
今日は台湾公演の後編を!!
前回はワークショップまでを書かせてもらいました。
二日間のがっつりワークショップを終え、日本から心強いスタッフ陣が到着。
早速の劇場仕込みがスタートです。
※スワイプでアルバム内を移動できます。
毎回そうだけど、言葉が通じない中でも伝わる職人魂。
手振り身振りで日本人スタッフと台湾人スタッフが見事に融合していく様は圧巻です。
そして台湾のみんなの心遣いが本当にすごい。
なるだけ日本と同じ機材を探してくれたり、セットにしても細部に至るまで再現して製作してくれています。
素材の違いで重さが違ったりはしますが、見た目は東京公演と変わりません。
これは本当にすごい。
そして年々そのクオリティは上がる一方で、毎回驚きます。

彼らの舞台に懸ける想いには毎回胸が熱くなります。
その想いに僕らも応えたい。
その相乗効果が今回も良い方向に作用した気がしています。
※スワイプでアルバム内を移動できます。
こんな大きなパネルも…

劇中に登場する『華珍食堂』をイメージした物販コーナー。

昭和を思い出させるレトロな看板。
もう、なにからなにまで嬉しいし、感動です。
ありがとう!!
こんな台湾の仲間たちの愛に包まれて芝居ができる喜びはこの上なし。
この劇場で新たに【流浪樹】が生まれます。

最後の演出卓。
いろんなことがあったけど、こうして演出できたことは自分にとってものすごい体験となりました。
台湾公演を客席でみることになるとは…
最強のスタッフ陣のおかげで場当たりもスムーズに終わり。
東京公演から少し時間が経っていたので心配もあったのだけど、俳優陣も見事に演じてくれました。
そして、記者会見。
今回はお芝居の一部もお見せしました。
色々と面白い質問も飛び交い…なかなか日本ではこういう体験も出来ないので貴重な体験。
いよいよ台湾公演の幕が開く。
今回の作品はこれまでの中で一番不安だった。
戦争のこと、文化のこと、日台のこと、そして台湾の俳優が実際に出演していること…多くの『はじめて』があり、挑戦的な作品でした。
果たしてこの作品が台湾の地で、台湾の人たちにどう受け取られるのか?!
これはやってみないとわからない。
そんな中迎えたゲネプロ。

こちらのゲネプロは宣伝も兼ねて、200名以上の方が来場します。
もはやゲネプロの域を超えています。
言わば初日(笑)
良い緊張感の中。
ゲネプロがはじまりました。
客席で自分もドキドキしながら見守ります。
前半、大きな笑い声が…日本ではなかった光景です。
中盤、お客様がぐっと前のめりに、そしてラストではハンカチで目頭が押さえるお客様たち。
かなりの手応えを感じていました。
そして、カーテンコール…

台湾のあの…熱い熱い、鳴り止まぬ拍手と指笛に大きな声援。
やったー!
台湾でも受け入れてもらえた!!!
嬉しかった。
終演後はいつもの写真タイム。
お客様たちが列をなし、我々に嬉しい言葉をかけてくれます。
これで自信をもってお届けできる。
ひとつの確信ができました。
そして迎えた本番初日。
たくさんのお客様にお越し頂き、最高の瞬間でした。
5公演、ほぼ毎回満席。
評判も上々で、千穐楽ではついにSOLD OUTに。
台湾のスタッフとともにハグして喜びました。
台湾のユエン(プロデューサー)含め、メンバーみんな、僕らをこうして出身大学である『国立台北芸術大学』に呼んで公演を打つことはかなりの覚悟と怖さもあったと思う。

そこに懸ける想いと努力を痛いほど感じました。
それはスポンサーさんの数だけみてもわかる。
きっとたくさん頭をさげ、時間を費やし、走り回ってくれたと想います。
みんなの想いがひとつになって、舞台上で昇華されて、お客様と共に時間と空間を共有する。
なんと尊いことか。
ひとつの喜びには、たくさんの苦労や苦しみの痕がある。
今回も最高で最幸な時間でした。
みんなみんな、ありがとう。心から。
ご来場頂きパワーをくれた皆様も本当にありがとうございました。
新たなことに挑戦していなかったら…
どこかで少しでも妥協していたら…
信じるものがなかったら…
台湾の仲間たちがいなかったら…
今回もこの台湾公演での感動はなかったかも知れない?!

いつもながら、みんなで大いに打ち上がりました。
今回、客演のみなさんが、口を揃えて「台湾公演に来れて良かった。今まで知らなかった演劇体験を味わいました。」と言ってもらえました。
これも本当に嬉しかった。
この感動をもっともっとたくさんの方と、たくさんの方に届けたい。

またいつの日か…
つづく…

泉 知束Tomochica Izumi
1994年より、日活芸術学院俳優科で演技を学ぶ。
1996年、劇団「麦」公演で役者デビュー。
2000年、演劇ユニット「Team Chica」を旗揚げし、主宰・作・演出・主演を務めている。
また、2005年樽沢監督作品「月桂哀歌」で映画脚本を手掛け、俳優業だけに留まらず、
マルチな才能を発揮している。
月刊ゴツプロ!の執筆を行なっている。

泉 知束Tomochica Izumi
1994年より、日活芸術学院俳優科で演技を学ぶ。
1996年、劇団「麦」公演で役者デビュー。
2000年、演劇ユニット「Team Chica」を旗揚げし、主宰・作・演出・主演を務めている。
また、2005年樽沢監督作品「月桂哀歌」で映画脚本を手掛け、俳優業だけに留まらず、マルチな才能を発揮している。
月刊ゴツプロ!の執筆を行なっている。